ビタミン豊富で体を温めてくれる、晩秋に旬となる柚子。
冬にむけて風邪予防にもなる、ゆずでジャムを作ってみませんか?
パンはもちろん、お茶や珈琲に入れたり、お料理の隠し味にも使えて何かと便利で長期保存も可能です。
柚子に入っているたくさんの種、思わず捨ててしまいそうなところですね。
しかし、種にはとても重要な役割があるのです。
「えっ!種なんか使い方あるの?」と思われた方必見です。
ゆずジャムのレンジや圧力鍋で簡単な作り方や、保存方法についてもお届けします。
ゆずジャムの作り方
まずはスタンダードに鍋で煮る作り方を紹介します。
鍋はアルミ鍋だと柑橘類の酸によって鍋が溶けてしまうので、ホーローやステンレスの鍋を使用します。
■材料
- ゆず・・・・・・皮ごとで1kぐらい
- 砂糖(甜菜糖)・ゆずの8割~9割
- 水・・・・・・・100cc
■作り方
- ゆずを洗います。
- ゆずを横はんぶんに切ります。
- レモン絞り器でゆずの果汁を絞ります。
種も一緒に煮るので捨てずにお茶パックなどに入れてとっておきます。 - ゆずの皮を細かく刻みます。できるだけ細かく刻み、長さは2cmほどに切ります。
- 皮を鍋に入れ、かぶるくらいの水を入れ火にかけ、沸騰したらザルにあけます。
これをあと2回繰り返します。(合計3回茹でこぼします。)
空になったお鍋の重量を量っておきます。 - お鍋に水気をきったゆずの皮と果汁を入れて重量を量ります。
- さきほど量っておいたお鍋の重さを引いて、皮と果汁の重量を割り出します。
その重さの8割~9割の砂糖を入れます。 - お茶パックなどに入れた種と水100ccも入れて火にかけます。
- 強めの中火で8分煮たらお茶パックと種を取り出します。さらに7~8分煮て火を止めます。
- ジャムが熱いうちに煮沸消毒をした瓶に入れ、しっかりと蓋をしめて瓶を逆さまにして冷まします。
完成です。この時点ではサラッとした状態ですが、冷めるとトロッとなります。
皮の内側の白いワタの部分は苦味がありますが、このワタの部分はポリフェノールを多く含んでおり、アンチエイジング効果があるとの事なので健康志向の方はワタごと使いましょう。
食材を丸ごと食べた方が栄養をきちんと摂れると言いますよね。
ゆずは柑橘類の中でも特にこの成分が多いために苦みも強くなっているのだそうです。
お砂糖は長期保存をするためには、ゆずの1.5倍ほど入れるのですが今回は控えめに設定しました。
8割以下にしてしまうと、美味しくなくなってしまうで加減してくださいね。
また、長期保存はできませんが砂糖をハチミツに代えても、もしくは両方入れても大丈夫です。
砂糖の割合を多くするほど長期保存が可能になります。
ゆずジャムをレンジや圧力鍋で簡単な作り方
本格的に作るのはちょっと大変そうですね。
次は時間や手間を減らして、レンジや圧力鍋で簡単に作る方法を紹介します。
下準備のやり方は、鍋でのスタンダードな作り方の5.までを参考にしてください。
レンジで作る
- ゆずをよく洗って半分に切ります。
- 果汁を絞り、種はお茶パックなどに入れて取っておきます。
- 皮を細かく刻みます。
皮と果汁を合わせた重量を量り、その8~9割の重量の砂糖を使います。 - 耐熱容器に皮と果汁、お茶パックに入れた種、砂糖を加えて混ぜます。
- ラップなしで3~4分加熱して混ぜたら種を取り出して出来上がり。
圧力なべで作る
- ゆずをよく洗って半分に切ります。
- 果汁を絞り、種はお茶パックなどに入れて取っておきます。
- 皮を細かく刻みます。
- 苦味を取るために、皮がかぶるくらいの水を鍋に入れ、皮を1回茹でこぼします。
- 皮と果汁を合わせた重量を量り、その8~9割の重量の砂糖を使います。
- 刻んだ皮と果汁、砂糖を圧力鍋に入れて砂糖が溶けるまで待ちます。
(弱火で溶かしてもOK) - 砂糖が溶けたら8分加圧して放置します。
- 種を取り出して瓶に詰めます。
通常なら3回茹でこぼす作業が省かれて、とっても簡単に作れます!
しかし茹でこぼしの作業はゆずの皮の苦味を取るためですので、白いワタの部分を使うようでしたら省かず1~2回茹でこぼした方が美味しいゆずジャムが作れそうです。
ゆずジャムの保存方法
砂糖を少なめで作ったものの、ジャムの保存期間は、砂糖が多いほど長期保存が可能になります。
長期保存をしたい場合はゆずと同量~1.5倍の砂糖を入れると良いでしょう。
短期保存と長期保存それぞれの方法を紹介します。
短期保存
1週間程度で使いきるのなら、作りたてのジャムが冷めてからタッパーやジップロックに詰めて冷蔵庫で大丈夫です。
ガラス瓶でも開封してしまえば空気が入っていますので、1週間程度で使いきりましょう。
プラスチック容器は表面に傷がつきやすいので、そこから雑菌が繁殖する可能性が高く長期保存には向いていません。
加熱してもカビの毒素は残ってしまうので食中毒になりかねません。
長期保存
ジップロックにジャムを詰めてから薄く伸ばして空気を抜いて閉じ、そのまま冷凍すると半年ほど保存ができます。
また、きちんと滅菌や脱気してガラス瓶に保存した未開封のものなら、冷蔵庫に入れて1年は保存することができます。
菌が伝染ってカビが生える原因となります。きれいなスプーンを使いましょう。
瓶詰のしかた
ビンを煮て滅菌する方法です。
難しくありませんが、熱湯を使いますので火傷に注意してくださいね。
<用意するもの>
- ビン
- ビンが入る鍋
- 瓶を熱湯から取り出す(トングや菜箸など)
- 清潔な布かキッチンペーパー
<煮沸消毒>
- 鍋に瓶がかぶるくらいの水を入れ、 洗剤で洗った瓶を入れます。
- 強火で加熱します。
90℃以上の温度で5分以上煮ます。 - 瓶を取り出して、清潔な布の上に逆さまに置いて乾燥させます。
- 瓶の蓋はパッキン部分があるものなら溶けてしまう可能性があるので、80℃くらいで2~3分煮沸消毒をします。
- 蓋も布の上に逆さまに置いて乾燥させます。
<脱気の作業>
- ジャムが熱いうちに瓶に詰めて蓋を軽めに締めます。
- 鍋に水を5cmほど貼り、ジャムを詰めた瓶を入れます。
- 鍋に蓋をして20分~30分ほどお湯を沸騰させます。
- ジャムの瓶の蓋をしっかりと締めます。
<滅菌の作業>
- 瓶がすべて浸かるほどの水を鍋に入れて20分ほど煮沸します。
- 瓶の蓋がしっかりと締まっているかを確認して、瓶を逆さまに置いて冷まします。
- 瓶を逆さまにすると、空気が入らず長持ちします。
へこんでいなければ滅菌作業が失敗している可能性があるので脱気の作業からやり直すか、早めに消費しましょう。
柚子ジャムに種の使い方
種を入れて作ると、トロトロとろみのあるきれいなジャムになります。
それは、ゆずの種には天然のペクチンが含まれており、煮込むことでジャムにとろみをつけてくれる役割をするからなんです。
またペクチンは、食物繊維として機能し、整腸作用や血糖上昇があがるのを抑える働きがあるので、お砂糖が多いジャムですがちょっぴり安心。
ゆずの種は捨てずに一緒に煮込みましょう!!
種を取り出しやすいように、お茶パックなどに入れたものを使うと、最後に取り出しやすいですよ。
おわりに
ゆずジャムの色々な作り方や保存方法・レンジや圧力鍋での作り方を紹介しました。
種も捨てずにしっかりペクチンをいただきましょう。
作るのが大変そうなゆずジャムですが、ゆずを刻んでしまえばあとはとっても簡単に作れますね。
お気に入りの方法で、今年はぜひゆずジャムを作ってみてください。