梅酒は氷を浮かべてロックを、また炭酸水やお湯やジュースで割ったり、それぞれの飲み方を楽しめますね。
梅酒が好きだけど、買ってきた梅酒ではピンとこない⋯何か違う。
そう感じたことはありませんか~?
お店にはたくさんの種類の梅酒が売られていますが、自分の好みに合うものに出会えるためには時間が必要ですね。
梅の収穫時期を控えている今、旬の梅を使い手作りの梅酒がオススメ。
お好みで甘くしたり、甘くしないとか調節できるところが手作りのいいところですよね~。
今回は、採れたてで自然のエネルギーをいっぱいに吸収した梅を使った、甘めや甘くない手作りの梅酒の作り方と、梅酒の収穫時期や賞味期限も併せてお知らせします。
梅酒の作り方
梅酒を手作りすれば、甘めや甘くない梅酒のいろいろなバリエーションが楽しめますね。
砂糖だけでなく、はちみつや麦芽糖、黒砂糖を使った作り方もありますよ。
甘くない梅酒の作り方
梅酒と言えば甘いイメージを思い浮かべると思います。
しかしこれからご紹介するレシピは、「甘いの苦手~」なんていう人のための梅酒。
もちろん、梅酒を作る工程で砂糖の割合を減らせば必然的に甘みが抑えられた味になります。
しかし、その砂糖も梅のエキスを出すためのぎりぎりの量があるようです。
梅酒作りに全く糖分を入れないで作ったらどうでしょうか?
聞いた話によると、5年たっても梅のエキスが十分に出ていなかったとか⋯。
梅を漬け込むときの糖分は、浸透圧作用により梅のエキスを十分に引き出す役割をしているのです!
時間をかけてゆっくりと梅のエキスを出してあげることが美味しさの秘訣となりますね。
ですから、梅酒作りに氷砂糖のコンビが定番となっているわけです。
アルコール中で氷砂糖はゆっくりと溶けるので、ビンの中では強いアルコール度が保たれ梅の実がしっかり殺菌されます。
アルコール度数が一気に下がると梅の実がぷかぷか浮いてきますので要注意!
対策は、毎日ビンごとゆすることです。
<砂糖の量> <甘さの目安>
1㎏以上 超甘口 (一番失敗しない分量)
800g~1㎏ 甘口
600g~800g 標準的な甘さ
400g~600g すっぱめ
200g~400g 超すっぱめ
また、梅酒を作るときの用いるお酒はホワイトリカーだけでなく、他の酒類を使ってもまた違った風味を味わえます。
日本酒や焼酎、ブランデーにウイスキーなどありますがホワイトリカーのように度数が35度のものなら梅酒作りに失敗しないようです。
なぜ高いアルコール度数が必要かと言えば、梅から出た水分によりアルコール度数が低くなることで雑菌などによる腐敗が考えられるからです。
「アルコール度数が低い違ったお酒で、梅酒作りに挑戦してみたい。」
そんな時は十分に水気を取った梅の実を使い、砂糖と梅の実にしっかりとお酒がかかるように注ぎ込んだり、氷砂糖が溶ける日までビンごと毎日ゆすってください。
お酒がまんべんなく行きわたることがポイントです。
梅酒作りが初めての方は、お気を付けくださいね。
梅酒の材料と準備
- 青梅 1㎏(梅の実の大きさはお好みで)
- 甘味 お好みで
- ホワイトリカー 1.8ℓ
- 保存容器 瓶5ℓ用、密封蓋ありのもの
- 竹串
準備するにあたり大切なポイントがあります。
それは梅の実の選び方です。
お店に梅が並び始めたからと焦って買わないこと、これは未熟な梅の実に手を出す可能性があるからです。
梅の実の傷は濁りの原因となりますので、傷がなくつやがありみずみずしい青梅を選んでくださいね。
出来ることなら、自分の手で木に成った梅の実を直接収穫したいですね~。
梅酒づくりの手順
では、手順を順追ってご説明しましょう。
1.容器の準備
容器を熱湯で煮沸消毒をし、容器の水分をよく切ることか大事です。
容器には、ガラス製のビンやプラスチック製があります。
梅酒を一年ほどで飲んでしまう場合にはどちらの容器を用いても問題がありません。
しかし、ゆっくり熟成させたものを作りたい場合はガラス製の容器が適しています。
プラスチックは空気を通すため長期保存は出来ないのです。
容器選びのポイントは密封出来ることです。
2.青梅の水洗い
青梅を流水で洗います。
ボウルに青梅を入れ水を注ぎながら、やさしく両手で洗います。
水を撹拌するように、ボウルの中で梅と梅をぶつけずふわ~っとした感じで洗います。
梅酒作りの成功と失敗の明暗を分ける事が、傷のない青梅を使うことですからね~。
傷があると梅酒が濁り、梅酒独特の透き通った琥珀色に仕上げるためにも絶対です!
3.あく抜き
洗った青梅をたっぷりの水に1~2時間程度浸します。一般的なレシピには一晩とか、4~8時間浸すとかいろいろありますがそれは出来上がりの味の好みによります。
あく抜きは青梅の渋みを取る作業となります。
また、傷のある青梅を水に浸すと茶色く変色しますので注意してください。
冷凍した梅や熟した梅を使う場合、水につけると痛みますのであく抜きは不要です。
4,水分の除去
あく抜きが終わったら、きれいなタオルでひとつずつ水気をふき取ります。
ここでも大事なことは、水分をきっちりとふき取ることです。
梅の実の表面を高い濃度のアルコールにしっかりと触れさせるためには水分は大敵です。
水気をふき取った青梅を半日ほど日陰で乾かすことも成功するためのひとつの方法となります。
5.青梅のへたの除去
水気をきれいにふきっとたら、竹串を使い梅のへたを丁寧に取り省きます。
へたを取らずに漬け込むと味にエグ味がでることがあるようです。
きれいに取れば爽やかな梅酒になること間違いなし!
この作業の時に梅のエキスを出したいからと、梅の実に竹串で穴をあけるということがあるようですが、これはブ~。
穴をあけることで、出来上がった梅酒が濁る可能性があります。
アルコールと砂糖の浸透圧の関係で十分エキスが出ますので、必要ありません。
6.青梅と氷砂糖を容器に入れる
十分に水気を青梅と氷砂糖を容器に交互に入れます。
先ずは、青梅をビンの底に入れますがポイポイと放り込むと梅が痛みますのでそ~っと入れてください。
梅が、ひと並びしたら氷砂糖を入れます。
そしてまた、梅を入れ氷砂糖と言った感じで入れていきます。
外から眺めると色彩がきれいですよ。
7.ホワイトリカーを注ぐ
いよいよホワイトリカーを注ぎます。一気に注ぎ込んでもOKです。
お好みでホワイトリカーのほか焼酎や日本酒を使う場合も、アルコール度数が35度以上あれば安心です。
8.蓋をして保存
仕込みが終わりましたら蓋をして後は待つだけ。
一般的に保存場所は冷暗所と言われています。
もちろんそれが最適な保存場所には違いありません。
しかし、いくら涼しいところと言って冷蔵庫の中に入れてしまうと温度が低すぎて熟成がうまく行かず梅の風味のないものになります。
気温が高いとか低いとかというよりも「直射日光」は絶対避けたいですね。
直射日光で高温になり、劣化して風味も損なわれ品質が落ちてしまいます。
一説によれば、直射日光さえ避ければ普通に部屋の中に置いておいても良いとか⋯。
保存の際に、氷砂糖が解けるまで一日に一回容器を傾け中の梅と氷砂糖を揺すって混ぜてあげてください。
そお~っと置いておくと、容器の下に糖分が溜まったままで、梅の実は底のほうだけがしわしわで、上のほうはまるまるしているなんてことありうるのです。
9.梅の実の取り出し
1年半くらいしたら梅の実を取り出します。
あまり長く置いておくと中のお酒が濁ります。
甘めの梅酒の作り方
梅酒の甘みの調節は糖分の量で変わりますが、梅の実の完熟度によっても変わってきます。
甘く仕上げたいときは、最初の一日目はアルコールだけで漬け込み、次の日に甘みを入れて下さい。
梅は若く青みの強いフレッシュなものから熟した黄色い梅があります。
熟しすぎた梅はお勧めできませんが、少し黄色味を帯びて桃に似たようなふわ~っとした香りの梅を使えばまろやかな口当たりの梅酒になりますよ~。
梅の実に傷やしわがないものを選んでくださいね。
梅の収穫時期や梅酒の賞味期限と保存
昔から「梅雨は梅の季節」と言われているように梅の雨と書き梅雨と書きますね。
しとしと降る雨によりみずみずしくなり、お日様を身体にいっぱい浴びながら大きくなって行きます。
青梅の収穫時期
梅雨の時期の6月が梅の収穫となります。
梅酒に適した実の熟度は青梅もしくはやや黄色味を帯びた梅を使います。
フレッシュな青い梅は、初々しいさっぱりとした口当たりの梅酒になりますよ。
梅酒の賞味期限
梅酒の10年物とかあるように賞味期限はありません。
ただ注意してもらいたいことは、開封して中のお酒を取り出すときに清潔で水気のないもので取り出してください。
いくらアルコールだからと言ってもカビや腐敗の原因となります。
梅は好きだけどアルコールが苦手な方には『梅ジュース』がおすすめ。
こちらも参考にしてくださいね。
おわりに
毎年作った梅酒をお部屋に飾り、インテリアのひとつとして楽しむことも素敵です。
賞味期限がありませんから、作りたての梅酒から何年も経って熟成した梅酒をずらりと並べ、その日の気分でチョイスをしてちびりちびり飲むのもいいですね~。
段々と梅酒作りに慣れてきましたら、梅の実の品種を変えてみて出来上がりの味の違いを確かめることも楽しみのひとつになることは間違いありません。
手作りで甘い梅酒を、お好みで甘くない梅酒の作り方をお知らせしましたので、梅の収穫時期にはぜひ仕込んでみてくださいね。
梅酒でオシャレでゆったりした時を過ごせますように。。