レモンの香りが、心も体も爽快にしてくれるレモンバーム。
レモンバームの活用法は意外と広く、スイーツに添えるだけではなく、お茶としてレモンバームティーでいただいたり、お料理に使ったり、お風呂の入浴剤として、虫よけスプレーにだってできてしまうのです。
また、長生きのハーブといわれるほどの素晴らしい健康効果や効能もあるのです。
そんな魅力いっぱいのレモンバームを無農薬で自分で育てられたら本当に素敵ですよね!
実はレモンバーム、地植えや鉢植えでも初心者に簡単に育てることができるんです。
今回は、初心者でもできるレモンバームの育て方や種まきのやり方をご紹介します。
レモンバームの育て方は初心者でも簡単
レモンバームは少々ほったらかしでも、ちゃんと育ってくれる繁殖力の強いハーブです。
初心者にとっては簡単で扱いやすいのでおススメ。
その上、一度植えると毎年収穫できお得感満載。
肥料の管理をあまり心配することもなく、葉の色が薄くなってきたら置き肥や水肥を足してあげるだけです。
レモンバームは日当たりが好きですが、強い直射日光は苦手。
特に夏場の西日は葉焼けの原因になりますので、植える場所や鉢を置く場所は朝日が当たり西日は陰になるところが良いようです。
またグリーンとしても活用でき、花壇や玄関アプローチにもよく、鉢植えで室内に置いても和ませてくれます。
ちょっと触れるとさわやかなレモンの香りを放ちます。
これからハーフをやりたい方の入門編にも、部屋のグリーンを兼ねて窓辺に置きたい方にも最適なハーブと言えるでしょう。
レモンバームの地植えや鉢植えの種まきのやり方
レモンバームをどこに植えか迷ってしまいますよね。
今回は次の3点について考察してみましょう。
地植えにするか鉢植えか
畑や庭がなければとうぜん鉢植えかプランターになりますが、どちらにしようか迷っているときはまず消費量と増え方を考えましょう。
レモンバームは、一度植えると種がこぼれてどんどん増えます。
その上、毎年春になると芽を出し、株が大きく育っていきますので、ちょっぴりしか使わないとか増やしたくないときは鉢植えかプランターにしましょう。
地植えのメリットは、畑でコンパニオンプランツの一つとして植えると、作物の受粉やお互いの成長に良い関係を作ることです。
作物の受粉に必要な虫たちも集まって、より自然な畑になるでしょう。
また、一度畑に植えると次の年もまたその次も、勝手に作物と混在して生きています。
エコなハーブの一つですね。
Lettre du Natureの畑では、レモンバーム・アップルミント・スペアミントが混在してコンパニオンプランツの役割を果たしています。
種まきと苗
種をまくか、苗を買って植えるか迷うところだと思います。
それぞれの方法についてお話しますので、お好みのやり方でチャレンジしましょう。
種まきの仕方
レモンバームの発芽に必要な温度は15~20℃。
地方によって気温の差がありますが、だいたい4月から6月と9月から10月あたりの年に2回の蒔く時期があります。
種をまいてから、発芽に2週間ほどかかります。
この期間を楽しみたい方は種まきしましょう!
種まきポットや育苗箱にハーブ用の土を入れ、種をばら蒔きするだけです。
種まきポットは百均でも売っています。
また、ポットがなくても卵パックや豆腐パックなどの代用品を使ってもできます。
覆土はしないので、種が流れるのを防ぐため腰水をします。
腰水とは、鉢やポットごと水につけて吸水させることをいいます。
上から水をかけると、種が流れてしまうのでくれぐれもご注意を!
種のばら蒔きをした後、トイレットペーパーをかぶせてその上から静かに水を蒔くという方法もあります。
発芽までトイレットペーパーの上からたっぷり水をあげ、土の乾燥に気を付けます。
発芽後は順次間引きし、草丈3センチくらいになったらポリポットなどに移植します。
その後、草丈10センチほどになったら定植します。
苗の植え方
とにかくレモンバームを確実にゲットしたい方は、苗を植えるのが手っ取り早くてよいかもしれません。
買ってきた苗を、植え替えます。
時期は、種まき同様「春と秋」がいいようです。
■鉢植え
レモンバームは乾燥を嫌うので、プラスチックのプランターや鉢でも大丈夫。
また素焼きの鉢を好む人もいます。
いづれも苗より一回り大きい植木鉢を準備してください。
- 鉢底ネットを大きめに切り鉢底に敷きます。
- 鉢底石を敷いて、ハーブの土を半分ほど入れます。
- 苗を中央に置き、周りに土を入れます。
- 水をたっぷりあげましょう。
- 水やりして土が沈んだら、周りに土を足してあげてください。
■地植え
レモンバームは湿り気のある土が好き。
でも水はけが悪いのはイヤ。
- 苦土石灰を畑にまき耕して1週間ほどおきます。
- 腐葉土や堆肥などをまぜまたら、さらに1週間ほど置きます。
- 高さ10~15㎝ほどの畝を作ります。
- 植えつけます。苗の間隔は手幅ほど開けてください。
- たっぷり水をあげましょう。
挿し木と株分け
レモンバームを増やすのに確実で有効な方法が、挿し木と株分けです。
挿し木のやり方
- 健康なレモンバームの茎を10センチほど切り取ります。
- 先から3枚ほどの葉を残し、後の葉は落としてしまいます。
- 茎の切り口をよく切れるカッターナイフで斜めに切ります。
- 種まきポットや育苗箱に小粒の赤玉土を入れます。
- 茎の半分ぐらいを静かに差します。
- 水をたっぷりあげ、発根を待ちます。
- 根が生えて育ってきたら、鉢や畑に定植します。
生育が活発な春や秋であれば、発根して育ってくれます。
目で確かめて植える方法もあります。
1~3まで同じですが、それを水を入れたコップに入れて根だしさせます。
コップの中で白い根っこが生えたら、土に植え育つのを見守るだけです。
株分け
株が大きくなりすぎたり、増やしたいときに株を分けましょう。
株をおこしたら、両手でつかんで左右に分けてください。
2つでも3つでも、株の大きさに合わせて分割。
あとは、鉢植えや地植えと同じように畝を作り定植します。
レモンバームの管理の仕方
寒さや病気にに強いレモンバームですが、それでも苗が小さい頃や繁殖し過ぎているとトラブルも出てきます。
ほんのちょっぴり手間をかけてあげると立派に育ってくれますよ。
水やり
湿気のある土が好きです。
かといって毎日水やりをする必要はなく、鉢植えの表面の土が乾いたらたっぷり水をあげます。
地植えのレモンバームには、よほど日照りが続かない限りほとんど水やりの必要がないくらいです。
水不足になると、葉が黄変しますので注意しましょう。
肥料
定植するときに土づくりをしていますので、生育期の春に追肥を行います。
置き肥でも水肥でもよく、置き肥なら株の間に数個置くだけ。
水肥は、ごく薄めた液体肥料を水やりの要領であげてもよいのです。
肥料切れのサインは、緑が薄くなることです。
葉が黄色くなると、いよいよ栄養失調。
葉の色に注意すれば、色に変化に気づくでしょう。
虫害や病気になったら
虫の害や病気にならない ように丈夫に育てるのが一番ですが、もし虫に好かれてしまったら早めに対処してあげましょう。
■アブラムシやカイガラムシとすす病
厄介な住人を住まわせないように時々チェックしましょう。
アブラムシやカイガラムシは、葉や茎から栄養を吸い取ってレモンバームを弱らせてしまいます。
歯ブラシや粘着テープを使って取ってください。
どうしても取れない場合は、切り取ってしまうという手もあります。
カイガラムシが多く発生すると「すす病」になりやすくなります。
葉や茎がカビに侵され、黒いすすが付いたようになる病気です。
病気になった個所は、切って捨てましょう。
風通しよくすることが必要で、葉が混んできたら剪定をしてあげましょう。
■安全な虫よけの作り方
殺虫剤を使うと残留が怖いですよね。
そこで、虫さんたちが嫌がる『唐辛子スプレー』の作り方をご紹介します。
作り方は簡単!
- ホワイトリカー(約500ml)
- 刻み唐辛子(30ℊ~50g)
この2つをペットボトルに入れて漬け込むだけ。
1か月もすると真っ赤な汁ができます。
この汁を水で100倍~150倍に薄めてスプレーに入れます。
葉の表裏や茎にもスプレーすると、アブラムシやハダニなどなどを駆除することができます。
注意点は、決して人が風しもに立たないこと!
自分が辛いスプレーを浴び大変なことになります。
レモンバームについてはこちらも参考にしてくださいね^^
おわりに
初心者にも育て方が簡単なレモンバーム。
地植えにしても鉢植えにしても、それぞれメリットがありますのでお好きな方をえらんでくださいね。
また多くの使い道がありますので、作る楽しみが一段と増えます。
レモンバームティだけでなく、ケーキ・クッキー・スムージー・アジアンテイストのお料理に。
いつものお料理が一味違って素敵になります。
また、お風呂に入浴剤としてもメリットがあります。
保存用は花が付く前の香りが良い時期に。
洗って干しておけば1年じゅう使えます。
食べてよし、眺めてよしの香りさわやかなレモンバームを、暮らしの中で楽しんでくださいな!