湿度を愛する日本人にとって最も身近なコスメともいえる化粧水。
そんな化粧水、実は不必要な成分が含まれていることが多いのをご存知でしたか?
中には使用感のよさを重視するあまり、肌の表面に膜を張ってしまうようなものさえあるんです。
そこで安心なのが、化粧水を手づくりしてしまうこと!
できあがるまでの過程がわかるだけでなく、効能も自分で選べてしまうのが魅力的です。
今日はパワフルな効能で大人気の薬草の『どくだみ化粧水』をドクダミの生葉や花・日本酒や焼酎とグリセリンで作る方法をご紹介します。
どくだみの花や生葉の驚くべきお肌への効果
東洋医学ではスター的存在のどくだみ。
あらゆる肌トラブルを癒す効果があるとされ、さまざまなかたちで民間療法の王様のように使われてきました。
傷口にもみこんだり、水虫の治療薬として足の指に擦り込んだり…
その使用方法はまったくもって原始的なのですが、時にはドラッグストアで売られている一般薬より断然効果的だとも言われています。
その最たる理由は、どくだみが持つ高い抗菌作用にあります。
白癬の一種であるトリコフィトン・トンズランス菌、淋菌、さらには結核菌にも有効とされ、一説によると、その効果はサルファ剤(細菌性疾患の治療薬)より強力なのだとか。
中でもどくだみ化粧水は、そんなどくだみの恩恵を毎日存分に預かることのできる素晴らしい方法です。
ざっと挙げるだけでも、
- 肌の炎症をおさえる
- シミを薄くする
- 虫刺されや水虫をはじめとする痒みの緩和
- 腫れをひかせる
- ニキビの改善
- 美白効果
- 化膿した箇所から膿を取り除く
- 毛穴を引き締める
といったお肌への効果が期待できます。
これは一般の化粧水が謳う効能よりも、断然多いですよね。
見逃す手はありません。
次の項では、基本のどくだみ化粧水の作り方をみていきましょう。
生葉を使ってつくる基本のどくだみ化粧水
「化粧水を手作りするなんて、なんだか手間がかかりそう…」
そんな声も聞こえてきそうですが、どくだみ化粧水は驚くほど簡単につくることができます。
手順も少なければ、原料も少なく、家事の合間にもささっと作れてしまうお手軽コスメなんです。
どくだみの効果を毎日実感するためにも、是非一度チャレンジしてみてくださいね。
用意するもの
ビンや材料は、少しアバウトでもだいじょうぶ。
ここではホワイトリカー1800mlのレシピですが、量が多いと思われる方は、半分とか四分の一とかの分量でどうぞ。
また、好みで配合を変えても化粧水はできます。
材料と用具
- ビン (2000ml以上入る大きさのもの)
- どくだみの生葉 (約100枚)
- ホワイトリカー35度(1800ml)
- グリセリン (お好みで小さじ1〜2杯)
- ガーゼ (1枚)
- 出来上がった化粧水をいれる容器
作り方
- ビンを熱湯消毒し、乾かしておきます。
ホワイトリカーで滅菌してもいいでしょう。 - どくだみの生葉(茎や枝は含まず、葉っぱの部分のみ)を水洗いします。
この時、泥や害虫が残っていないか、十分にチェックします。 - ふきんなどで水気を切ります。
残ってしまった水気はカビの原因にもなるので、しっかりと乾かすことを心がけてください。 - ビンの3分の1のところまで、生葉をぎゅうぎゅうに詰めます。
ぎゅうぎゅう詰めても画像のように持ち上がってきます。 - ビンがいっぱいになるまで、ホワイトリカーを注ぎます。
- 蓋をし、暗く気温の低いところで二週間以上寝かせます。
長くおけばおくほど良いとされていますが、二週間から使うことができます。
3か月ほど寝かせたら次の工程をします。 - 蓋の部分にカーゼを施し、濾過します。
ロートにガーゼをかぶせてろ過してもよいです。 - 濾過した化粧水を容器に入れ、グリセリンと混ぜます。
- 出来上がった化粧水を保存する容器も滅菌してあけます。
- 保存は直射日光が当たらないところで。
冷暗所が良いと思います。
ビンやどくだみの葉に、できるだけ水分が残らないようにしましょう。
どくだみの葉は洗わないやり方もありますが、筆者は洗ってから水分が切れるほど吊るして水分を取ります。
原料について
どくだみの葉は、乾燥したものも売っていますが、できれば生の葉を手に入れるのが望ましいとされています。
葉が乾燥してしまうと、精油をはじめとするせっかくの有効成分が失われてしまうからです。
なかなか見つからない時は、友人のお庭などをあたってみるのもいいかもしれませんね。
アレルギーの方のためのアルコールを使わないレシピは、またご紹介したいと思います。
初めて使う方は、必ず目立たないところでパッチテストを行ってから顔に使用してくださいね。
どくだみ化粧水応用編:花、日本酒、ハチミツでさらにアップ
さて、基本のどくだみ化粧水の作り方をマスターしたところで、次は応用編をみていきましょう。
においが気になる方におすすめのどくだみの花化粧水
「どくだみの効果はわかったけれど、あのにおいがどうにもこうにも…」という方におすすめなのが、生葉の代わりにどくだみの花を使った化粧水です。
■どくだみの花の開花時期
地方によっても異なりますが、5月半ばから6月の末ぐらいです。
時期をまって、お花の収穫にいきましょう。
真っ白のお花をこうやって摘んでみると、道端に咲いている厄介な雑草と思えないぐらい美しいですね。
■レシピと分量
基本のどくだみ化粧水とほぼ同じで、お花の数も生葉と同じ100枚です。
花びらは生葉よりデリケートなので、ふきんで水気を切るのは控えましょう。
日陰で干すのが一番いいのですが、乾燥しすぎないように注意してくださいね。
洗わないでそのままでもOKです!
また、ひとつ重要なポイントとして、
どくだみの花の化粧水は、生葉を使ったものと違い二週間も寝かせる必要がなく、二日置くだけで使うことができます。
- ドクダミの匂いが気になる方に
- できるだけ早く使いたい始めたいという方に
こんな方には、どくだみの花はうってつけですね。
このどくだみの花化粧水は、なんだかいい匂いがするのです。
ちょっぴり柑橘系?あるいは南国の花?っぽい香りで、葉っぱのきつい臭いとは異なります。
焼酎のかわりに日本酒で、さらなる美白効果
シミが気になる方やお肌のトーンアップを狙いたい方におすすめなのが、焼酎の代わりに日本酒を使う方法です。
日本酒の美白効果はすでに多くの人が知るところですが、これは米麹にふくまれるコウジ酸にメラニンの育成を抑える効果があるからなんです。
そのためにも、米と米麹のみで作られている純米酒を選ぶことがたいせつです。
高級なものでなくて良いので、そのルールだけは遵守しましょう。
ハチミツを加えて、保湿効果アップ
「グリセリンだけでは、保湿力がちょっと心もとないな」という方は、ハチミツを加えてみましょう。
防腐が進みやすくなるので、蜂蜜を手のひらに少しだけ出して化粧水とまぜる方法がおすすめです。
それでは面倒だという方は、別に小さな容器を用意し、少量の化粧水とハチミツを入れ、シェイクしてみてください。
これは三日ほどで使い切るのがいいでしょう。
水分を逃がさず閉じ込めて、透明感のあるモチモチの肌が目指せますよ。
また、健康茶であるドクダミ茶もあわせて飲んでみるのも、効果ありそうですね。
こちらではどくだみ茶の作り方や活用方法についても分かりやすく解説しています。
あわせてこちらのどくだみ活用法もお読みくださいね^^
おわりに
今回は、どくだみの生葉や花を焼酎や日本酒で漬け込んでつくる化粧水の作り方をお伝えしました。
グリセリンやハチミツの保湿効果も相まって、効果抜群のどくだみ化粧水。
おばあちゃんになっても、「化粧水だけはつける」という方も多いですよね。
いくつになってもツルツルお肌をキープできる、無添加どくだみ化粧水の人気は日本のみならず、アジアのさまざまな国にも広がっています。
皮膚トラブルの万能薬のどくだみを上手に使っていきたいですね。
空気が乾燥している今の季節だからこそ、手づくりのどくだみ化粧水で安心のスキンケアを楽しみたいものですね。