どくだみは強烈なニオイと強い繁殖力から嫌われ者の雑草ですが、昔から外用の万能薬として使われていました。
虫刺されや水虫などにも効果があり、夏に起こりがちなさまざまな皮膚のトラブルをしっかりと解消してくれる優れものの薬草なんです。
是非、どくだみを活用して皮膚トラブルとはおさらばしていきましょう!
どくだみは皮膚トラブルの万能薬!
古くから民間薬として使われていたどくだみ。
名前からして毒がある植物なのかと思っていましたが、どうやらどくだみが「毒下しや痛み止め」に効果があることかた言葉が変化して「どくだみ」と呼ばれるようになったとか。
お茶として内服するよりも、皮膚トラブルの治療のための外用薬としての使用の方が歴史は古く、「傷や痒みにはどくだみ」といった具合に、その効能が高く評価されていたようです。
どくだみの独特の強いニオイの元は、「デカノイルアセトアルデヒド」や「ラウリンアルデヒド」で、これらこそがブドウ球菌や水虫を引き起こす白癬菌を強力にやっつけてくれるのです。
どくだみを触るとあまりのキツイニオイに本当に毒が入っているのかと思ってしまいますが、実は有効成分だったんですね~
それだけではなく、どくだみの「クロロフィル(葉緑素)」が皮膚組織の再生を促し、傷口を素早く修復し、膿(毒)を吸い出してくれるので、皮膚トラブルの回復が早くなるんです!
強いニオイや凄まじい繁殖力で忌み嫌われがちなどくだみですが、実はこんなにもスーパー万能薬だったんですね。
どくだみはどんな皮膚のトラブルに効果がある?
切り傷・擦り傷
うっかり作ってしまった切り傷や擦り傷には、どくだみが効果的。
傷から進入する細菌を殺菌し、皮膚を修復して再生を早めてくれるため、治りが早くなります。
どくだみの生葉をよく揉んで、傷にあて、包帯などで固定しておきましょう。
痛みも和らぐのがとても早いですよ^^
おでき・できもの
毛根から雑菌が侵入し、腫れ上がってとっても痛いおでき。
痛くないおできもあるようですが、ほっとくと化膿が進み、皮膚深くまで浸透すると毒素が体中にめぐってしまって大変なことになることもあるんです。
地味に怖いですよね。
おできは出来始めたら早期の対処が必要です。
どくだみの生葉をすり鉢ですりつぶして、ペースト状にしたものを包帯に塗り患部に当てて固定しておきます。
そうするとどくだみがおできの毒を吸い出してくれますよ。
治るまで何回も根気よく続けてくださいね。
虫刺され
毎年夏になると必ず数カ所は虫刺されで痒い思いをしますよね。
どくだみはの抗菌作用と皮膚の再生作用で、虫刺されにも効果的。
生葉の汁を刺されたところに塗りつければ、スッと痒みがひくのが実感できますよ^^
水虫
特に梅雨から夏にかけて高温多湿になると、悩ましいのが水虫。。
しかも市販薬がなかなか効きにくいし、治ったかのように見えてもすぐに再発するという厄介ものです。
どくだみの薬効に優れた抗菌作用があり、どんなしつこい水虫もしっかりと抑えてくれる作用があります。
生のどくだみに含まれる「デカノイルアセトアルデヒド」という成分が、白癬菌の繁殖を抑えてくれることが分かっています。
どくだみの生葉をすりつぶしたエキスを、患部に直接塗って治療します。
また、お風呂に生葉を入れて入浴剤として使うのも効果的です。
ニキビ・吹き出物
ニキビも非常に悩ましい肌のトラブルですよね。
触れても痛いですし、何よりも顔にできたニキビは目立ちますし気分もブルーになってしまいます。
ニキビは皮脂が炎症を起こし細菌がたまっている状態ですので、こちらもどくだみの強い抗菌作用が役立ってくれます。
どくだみエキスを直接ニキビに塗ったり、エキスを希釈して洗顔後どくだみ化粧水のように使うのもおすすめです。
また、ニキビは体内の毒素が十分に排出されないことでも起こりますので、デトックス効果のあるどくだみ茶として服用するといいですね。
あせも・じんましん
赤ちゃんや子供にできやすいあせもやじんましんは、早期の対処が大切です。
痒がって何度も掻いてしまうと、さらに悪化し痛痒くかなり辛い思いをさせることになります。
どくだみは肌を修復する効果もあり、荒れた肌を保護してくれる働きもあるので、肌の弱い赤ちゃんや子供にも安心ですね。
どくだみをお風呂に入れて入浴すると良いでしょう。
アトピー性皮膚炎
どくだみは民間薬として、アトピー性皮膚炎に効果があるとされています。
どくだみの青汁や煎じ汁を飲んだり、茎や葉を入浴剤として使った風呂に入るなどすると効果的です。
どくだみでアトピー性皮膚炎が改善される詳しいメカニズムは分かっていませんが、どくだみの効能としての、血行の改善、毛細血管の強化、新陳代謝の活発化が進められ、皮膚近くでの毛細血管の血行が良くなって肌に潤いが生まれ、アトピー性皮膚炎が改善されると考えられています。
蓄膿症
風邪などをひくと蓄膿症を引き起こすことがあります。
副鼻腔に膿がたまり、鼻がつまってとても息苦しい症状です。
ほっとくと頭痛がしたり目や歯まで痛くなってきたりします。
こちらも鼻の奥に細菌がたまっている状態なので、どくだみの殺菌作用が存分に発揮されます。
少し荒治療のようですが、どくだみの生葉を少し揉んで、そのまま丸めて鼻の穴に詰めて使います。
ほんの数分ですぐに効果が現れますので、ちょっとカッコ悪いのも少しのガマンで苦しさから開放されますよ^^
どくだみを生薬として使うには?
どくだみの使い方は、生葉を使う方法と乾燥させたものを使う方法の2つの用途があります。
・ 生葉を使う → 外用として使用。患部に直接塗ったり当てたりする。
・ 乾燥させて使う → 内服する場合。どくだみ茶や粉末にして料理に使ったりなど。
それぞれ期待される効果が異なり、目的によって使い分けていきます。
どくだみの生葉に含まれる「デカノイルアセトアルデヒド」と「クロロフィル」という成分は、強い殺菌作用と皮膚の再生作用がありますが、こちらは乾燥させると失われてしまうので、乾燥葉は外用には使いません。
乾燥葉はどくだみ茶を作って飲むと体の中の毒素を排出してくれます。
生葉の外用としての使用法ですが、
1. 生葉をそのまま揉んで貼り付ける
よく洗って水気をとった生葉を揉んで汁を出し、柔らかくなったら患部に直接貼り付けます。
2. 生葉を蒸し焼きにして軟膏状にして使う
アルミホイルに包んだ生葉をフライパンで蒸し焼きにすると、ドロドロの軟膏状になります。
3. 生葉ををすり鉢ですりつぶしてエキスを取り出す
よく洗って水気をとった生葉をすり鉢に入れてすりつぶし、ガーゼで絞ってエキスを取り出します。
ただ、作ってから時間がたってしまうと有効成分が飛んでしまいますで、作り置きするときは生葉の成分をアルコール液に抽出し、どくだみの生薬チンキを作っておくといいでしょう。
どくだみがすぐに手に入らなかったときも使うことができるので便利ですね。
■■どくだみチンキの作り方
1. どくだみの葉をよく洗って水気をとる。
2. 煮沸消毒したガラスの保存瓶に生葉を入れる
3. アルコール(果実酒用のホワイトリカーやウォッカなど)を生葉が浸るほどに入れる
4. そのまま1ヶ月以上冷暗所で保存
出来上がったチンキは葉っぱを取り除いて使用します。
やはり効果が強いのはとれっとれの新鮮生葉が一番ですので、その辺ですぐに入手できそうな時は採れたての汚染のない生葉を使ってくださいね^^
例えば、除草薬や農薬・動物の糞尿・車の排気ガスなどがかかるところに生えているドクダミは避けたいものです。
今回は、どくだみは皮膚トラブルの万能薬についてお届けしました。
ニキビや虫刺されや水虫の効果も高いので、使ってくださいね。